99 ●新停留場「駅前大通」と軌道芝生緑化軌道緑化された駅前大通を走るほっトラム(平成29年)実施されるようになった。同年4月28日には、シティプロモーションと連動したラッピング電車「のんほいパーク号」の運行を始めた。また、平成26年10月11日、創立90周年記念事業として開催された「市電タウンミーティング」では、市電の役割や魅力を改めて考え、豊橋の市電がまちづくり、地域づくりの一部であることや、今後の取り組みには市民・行政・事業者との連携が不可欠といった共通認識を育む場が形成された。市内線は路面電車の見直し機運が高まってきたため、豊橋市や地域住民と一体になって、利用活性化に注力するようになった。その一環として当社は、中心市街地の活性化と利用促進を目的に、駅前-新川間への中間停留場建設を豊橋市と検討した。豊橋市との合意後、駅前停留場から300m地点の駅前大通交差点東に新停留場を設けることとなり、平成17年3月に完成した。名称は37年ぶりに「駅前大通」を復活させ、市内中心部の回遊性が高まった。「ほっトラム」などを通じて関係を深めてきた当社と豊橋市は、市内線の軌道芝生緑化にも着手した。軌道緑化は鹿児島市や熊本市で行われており、道路表面温度の上昇抑制や、騒音の低減などの効果が実証されていた。平成24年7月、当社は豊橋市が実施する「軌道緑化実証実験事業」に協力する形で、駅前大通停留場の軌道敷に芝生を植栽した。その後、植栽した芝3種の生育状況や管理方法などを調べて、豊橋地域に最適な芝や条件を見いだすなど、本格実施に向けた調査を継続した。軌道芝生緑化の本施工は、鹿児島市の事例を参考に平成27年度から2年をかけて、豊橋市が実施した。これにより、豊橋駅前から駅前大通交差点間が芝生で緑化され、新たな街の景観が生まれた。
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