豊橋鉄道100年史 1924-2024
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2 都市交通として見直される市内線94部分低床電車モ801号発車式部分低床電車800形導入して、定期券と月極駐車料金のセット商品「パーク&ライドセット」を販売した。利用は好調に推移したため、隣接地を整備してさらに22台分を確保し、平成19年3月1日に拡張オープンした。翌年9月17日には、渥美線南栄駅南隣の賃貸店舗を解体し、時間貸駐車場を新設。平成30年6月1日には、三河田原駅旧駅舎跡地にも月極駐車場32台を新設した。これらの整備拡大により、現在沿線に約1,000バースの有料駐車場を展開している。近年に重要になった課題の一つが、路面電車のバリアフリー化である。市内線車両の半数が製造から60年以上経過していたため、当社は代替車選びを進めた。その際に着目したのが、名古屋鉄道㈱の美濃町線で運用されていた800形である。平成12(2000)年7月に製造された部分低床電車で、電車中央の降車口に段差がなく、地上からの高さが38㎝のバリアフリー仕様となっていた。同時に、同社の岐阜市内線で運用されていた平成9~10年製の780形7両も導入した。まず、平成17年8月2日に、部分低床電車801号と781号の運行を開始。これに合わせてダイヤを改正し、昼間帯の車両運用を7両から8両に増強した。その後、順次780形を投入し、旧車両と置き換えていった。平成31年には、名古屋鉄道㈱から福井鉄道㈱に移籍していた当社801号の同型車2両も、当社に譲渡されることになった。800形3両は急曲線走行できるように随時改造し、運動公園前系統の運用にも組み入れた。

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