●観光PR電車92全面改装した植田変電所菜の花満開の植栽区間を走るなのはな号車内も満開の菜の花を演出した電車の多目的活用設備の近代化を進め、平成18年3月31日に完成した。植田変電所も改修することとなった。同変電所は信号高圧線を全線に送電する、唯一の変電所のため、万が一機能が停止すると渥美線の運行ができなくなる。そこで1年をかけて建て替え、特別高圧関係の一部を除く全機器を、最新の保護装置を備えた機器に交換した。また、列車に電気を安定供給するため、電柱の建て替えや送電線の増強も行った。全工事が完了したのは、平成30年3月である。田原市観光協会主催の「渥美半島菜の花まつり」が開催されることとなった平成20年、ラッキーカラーの渥美線「なのはな号」編成に追加装飾し、観光PR電車として運行することを決める。ボディのみならず、車内も菜の花満開をイメージした車両に仕上げた。そして同年1月12日に、このイベントの開催セレモニーを「なのはな号」(電車・バス)発車式と組み合わせて実施したところ、マスコミを通じて絶大な宣伝効果が得られた。その後、この手法を他の観光イベントの宣伝にも活用することになり、「なぎさ号」や「しばざくら号」など、新しいラッピング電車・バスが次々と登場した。渥美線ラッピング電車の手法は、その後全10編成へと拡大した。渥美半島を代表する10種類の花を描いた「カラフルトレイン」を運行することで、これを活用した観光施策を、沿線自治体や地元組織と一体になって企画し、観光客を誘致することを目指した。初回の編成は、平成25年1月12日に、「菜の花」仕様で運行を開始。以降は、同年10月予定の三河田原駅新築開業に間に合わせるため、毎月ほぼ1編成の改装を行い、9月20日に全編成が揃った。両終端駅の改築とカラフルトレインの完成で、渥美線
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