豊橋鉄道100年史 1924-2024
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91田原駅周辺地区街開き式が執り行われ新駅舎とともに駅前周辺が整備された新しく生まれ変わった豊橋南部の主要駅「南栄」検車場と変電所の改修ム上屋拡充などの整備を進め、利便性が向上した。三河田原駅の新駅舎は平成25年10月27日に開業した。これは、田原市による三河田原駅周辺整備事業として新しい道路の建設や、駅前ロータリーの整備などが進められることになり、これと関連して駅舎を移設することになったのである。新駅舎は、ランドマークになり地域の文化的機運が高まることを期待して、安藤忠雄建築研究所が設計した。優美な扇形をした2階建ての駅舎は、新しい田原市の玄関口にふさわしい風格と、バリアフリー構造を備えた建物となった。駅舎内には多目的スペースとしても利用できる田原市交流ひろば(田原市施設)を併設した。また駅構内の線形は、2面4線と留置線1線の頭端式にすることとした。開業当日は完成を記念した田原駅周辺地区街開き式が開催され、くす玉開きやパレードが行われた。なお、旧駅舎の解体後に線形変更工事を進め、平成26年8月2日の始発から、全ホームを使用した運行を開始した。南栄駅でも改良工事を進めた。同駅の周辺には、コンサート等が開催されるアイプラザ豊橋があるほか、ユニチカ跡地で大規模宅地開発が進んでいたため、利用者の増加が見込まれた。そこでスロープや多機能トイレを備えた新駅舎を建設し、平成31年3月23日から供用を開始した。渥美線の高師検車場は、木造で老朽化が進み、大規模地震に耐えられない状況になっていた。また、列車は3両編成で運行するようになっていたが、検査場の上屋と点検ピットが2両編成対応のため、検査時には編成を分割する作業が伴った。このような問題の改善を目的に、検査場の建て替えや、

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