豊橋鉄道100年史 1924-2024
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●山間過疎路線の縮小と町村営バス移行69 ●乗合バスの規制緩和対策新城営業所にて、新豊線準急運用車(左)と山間路線運用車(右)(昭和56年)運行受託路線の拡大に向上した。この時代には第3種生活路線(乗車密度5人未満だが、住民にとって必要と認定された路線)の市町村営への移行が国から指導されるようになり、山間過疎路線で町村営バスへの転換が進んだ。まず、昭和63年4月1日に設楽町・東栄町・豊根村の過疎路線の一部区間が町村営バスに転換した。また、当社の路線で減便や廃止した路線もあった。平成2年4月1日にも、三都橋線と御園線がそれぞれ設楽町営と東栄町営のバスに転換されたほか、平成6年4月1日には、本郷豊根線が豊根村営バスに転換された。平成13年4月1日では、田口本郷線が設楽・東栄町営に、東栄線は東栄町営のバスにそれぞれ移行していった。乗合バス事業は、市場原理による競争促進によって、利用者の期待するサービスへと改善を図るための規制緩和対策に苦慮していた。平成14年2月から実施される規制緩和による主な変更点は下記のとおりである。① 新規参入は需給調整を前提とした免許制から、一定の条件を満たすことを審査する許可制に変更② 赤字路線の撤退は、許可制から、撤退までの一定期間を設けた事前届出制に変更③ 運賃は上限のみを認可とし、それ以下は原則届出制に変更④ 生活路線の維持には、地方自治体が主体的な役割を果たし、補助によって維持する場合は、内部補助を前提とした事業者ごとの欠損補助から路線ごとの運行委託補助に見直す。

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