56渥美フラワーセンター「トロピカルハウス」温室内で咲くベゴニア渥美フラワーセンター改装と イベント企画不動産事業の拡大センターを新設し、旅行宿泊案内、喫茶食事、土産品の販売などの営業を開始した。昭和36年開園の渥美フラワーセンターでは、施設が老朽化し来園客が漸減したため、大改装を行うこととした。夢のトロピカルハウスを設けて、ヘビ、ワニ、フラミンゴなどの爬虫類や鳥類を展示。また、観光客から要望の高い電照菊・メロン温室も新設した。完成したのは昭和51年3月16日で、オープン初日から多くの観光客が訪れ、3月の連休には、売上も来園者も過去最高を記録するなど、幸先よいスタートをきった。昭和53年3月には、三河湾国定公園指定20周年記念事業の一環として「第1回フラワーカーニバル」を開催した。花畑にはチューリップ、パンジーなど20万本の花が咲き、来園者は花園の雰囲気を堪能した。以降、この人気イベントは、春の恒例行事となった。昭和55年4月1日には、海抜1,000m級で咲く名花を展示する、ベゴニア館を一般公開した。「アンデスの名花を地上に」との思いのもと、当社園芸スタッフの熱意と努力が実り開花に成功。当園の名所となり、昭和55年度の年間入園者は21万人に増えた。しかし、この年をピークに入園者は漸減傾向を示し、昭和61年頃には年間17万人前後と、大きく低迷した。施設の老朽化や、爬虫類などの展示内容の陳腐化も影響した。対策として「花と潮騒の伊良湖岬」にふさわしい、花を中心としたテーマパークとして再生させる方針が固まった。当社は、宅地開発を進めるとともに、鉄道遊休地などを利用して不動産収入の増大に努めるようになった。
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