54大阪万博会場行き特急バス万博号豪華観光バス「スペシャルサルーン」カタログ豊橋観光自動車では31人乗りの豪華サロンカー「スーパーサルーンⅡ」が登場した貸切バスのグレードアップるとともに、伊良湖地区に観光客を誘致して関連事業を含む増収を図るため、昭和42年5月より、定期観光バス「伊良湖フラワー号」の運行を始めた。昭和45年には、日本万国博覧会(大阪万博)が開催され、期間中(3月15日~9月13日)に特急バス万博号を毎日1往復運行した。約半年にわたる長距離路線の運行であったが、かつてない大イベントの輸送に、多くの利用者から好評を得て好成績をあげた。名神・東名両高速道路の開通など、本格的なハイウエーが続々と建設され、バス旅行は長距離化する傾向が見られた。このため、貸切バスではデラックス化が求められた。また乗合バスの利用者減少が続くなか、貸切バスの増収が期待されていた。そこで昭和54年10月、34人乗りパノラマ型豪華サロンカー「スペシャルサルーン」2台を投入した。側窓は大型垂直固定窓を採用。天井はクロス張り、腰板部はキルティング加工のレザーが張られ、各窓柱に着く3種類の装飾灯やサロン室で輝く大型シャンデリアなど、各所に中世ヨーロッパ王朝風の豪華な装備が施された。また、当時ブームが始まったカラオケ装置も搭載され、長距離でも楽しく快適なバス旅行を提供した。昭和59年には、40インチビデオプロジェクター搭載車や、テレビゲームを装備する24人乗り中型車両を投入するなど、多彩な車内設備で時代の需要に対応した。中2階バスが登場したのもこの頃である。昭和60年4月に高視界車両「スーパーエアロハイ」2台を投入。続いて同年秋には、東三河初登場のレーザーディスク、テレビゲーム、パソコンを装備したサロンタイプ車両を増備して、カラオケ好きや青年層といった新規顧客の獲得を目指した。またこの年には、グループ会社の豊橋観光自動車㈱で、初の2階建てバスが登場した。
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