豊橋鉄道100年史 1924-2024
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53 ●フリー乗降バスの運行東栄線フリー乗降バス豊橋公会堂前で実施した浜松岡崎線開通式当社の看板として運行を続けた観光特急バス「いらご号」新路線開設と観光路線拡充要と認定された路線(第3種生活路線)は、市町村営への移行が指導されるようになった。路線の休廃止などを検討する間も、山間地区ではバス離れに拍車がかかり、利用者の多くは高齢者や園児、小中高生となった。また民家が点在する山間地区では停留所間の距離が長いため、停留所以外でも乗降できるフリー乗降バスの導入を決定した。設楽営業所の東栄線15往復で昭和55年4月1日から実施、続いて昭和60年12月10日からは、東栄線も含む山間7路線へ、フリー乗降バスの運行を拡大した。昭和41年8月20日、多米トンネル開通により遠鉄浜松駅-豊橋市役所前-東岡崎駅間を2時間30分で結ぶ、浜松岡崎線を名古屋鉄道㈱、遠州鉄道㈱の3社共同で運行開始し、豊橋公会堂前で盛大な出発式が行われた。当路線は、新時代の都市間快速バスとして期待され、冷暖房完備のデラックス車両を投入した。一方、海水浴場への行楽輸送では、昭和41年7月豊橋駅前-伊良湖ロッジ前間をノンストップで結ぶ冷房特急「伊良湖号」と、急行バス「新江比間号」を夏期運行した。好評であったことから昭和44年7月からは、伊良湖観光特急バス「いらご号」を毎日2往復の通年運行(シーズン中は増便)とした。また、同年4月1日には、名古屋鉄道㈱と共同で西浦観光特急バスを、豊橋駅前-西浦温泉前間で運行開始した。豊橋から奥三河方面の観光地へは、昭和41年に茶臼山直通特急バス「しらかば号」を夏期運行したほか、昭和46年8月15日には、鳳来寺山パークウェイ開通にあたり、特急バス「鳳来号」の運行を開始した。貸切バス部門では、東海道新幹線との結合輸送を考え

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