豊橋鉄道100年史 1924-2024
37/202

4 バス事業の拡大37500形単車2両で運行する柳生橋支線(昭和42年中柴停留場)豊橋駅前の半島線準急バス【名古屋鉄道所蔵】渥美フラワーセンター駐車場に集結した定期観光バスバス路線の拡張バスの増車続いて昭和38年7月、名古屋市からさらにボギー車10両を購入し、単車10両と代替した。これにより東田本線は、全車大型化とスピードアップが実現し、輸送力の大幅増強につながった。その後もボギー車の導入は進み、単車を随時置き換えていった。バス路線は、全方向に対し拡張を続けた。昭和30(1955)年8月1日に名古屋鉄道㈱と共同で、豊橋駅前-名古屋駅前間70㎞に及ぶ新路線の営業を始めたほか、翌31年には赤岩・岩田・療養所線、西口循環線が開通し、さらに34年に石巻神郷線、36年に岩崎循環線、南部循環線など、続々と多くの路線で営業を開始し、系統を整備した。渥美半島本線では、伊良湖地区の景勝地が脚光を浴びてきたことも伴って、ほぼ毎年増強を重ねた。このように、路線拡張と増強によってバス事業の業績は順調に伸展し続けた。この時期は、天竜奥三河方面への観光客も著しく増加している。完成した佐久間ダムをはじめ、茶臼山高原、鳳来寺山などに観光客を輸送するため、当社はバス路線を強化することとなった。このほか、花見、海水浴、柿狩りなど季節の行事に合わせて臨時運転を実施し、乗客誘致に努めた。拡張の道を進むバス運輸事業は、当社の経営の中でより重要な事業部門となった。昭和30年下期には、貸切バス需要増大への対応と、定

元のページ  ../index.html#37

このブックを見る