豊橋鉄道100年史 1924-2024
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4 逆風に耐える構造改革107高速乗合バス新城名古屋藤が丘線発車式(平成28年7月)貨客混載運行開始(藤が丘)旧本社社屋閉鎖解体に伴い清祓神事を執り行った(平成23年10月)旅行業の分社と豊鉄本社移転線の新城名古屋藤が丘線「山の湊号」の運行を開始した。新東名高速道路の新城IC開設に伴い、新城市内から名古屋方面への通勤・通学環境を整えたいと考えた新城市が路線を計画し、豊鉄バス㈱が運行受託した。新城亀姫通-藤が丘駅-長久手古戦場駅間を90分で結び、平日3往復、土休日2往復が設定された。「山の湊号」は、新城市の知名度アップを図るため走る広告としての役割も兼ねて、車体には新城の観光名所がラッピングされた。平成29年3月からは新車を導入し、赤色ベースに戦国武将のイラストが描かれた。その後、土休日も3往復に増便し、令和3年10月からは、もっくる新城にも乗り入れた。さらに令和4年12月からは、新しい試みとして貨客混載の実証実験運行を始めた。令和5年3月から本格運行を行い、新城の新鮮な農産物を名古屋へ直送している。インターネットの普及や、団体旅行需要の減少によって、貸切バス事業や旅行業を取り巻く環境が非常に厳しくなっていた。特に平成23(2011)年3月11日の東日本大震災以後は、景気の低迷と旅行自粛ムードにより、当社グループも打撃を受けた。早急に体制を立て直すため、次々と構造改革に取り掛かった。こうしたなかで豊鉄観光㈱は、利益を確保できる体制を構築するため、同年10月1日に旅行業部門を分社し、豊鉄観光サービス㈱として営業を開始した。また、同日に豊鉄観光㈱は、豊鉄観光バス㈱に社名を変更し、貸切バス事業に専念するようになった。豊鉄本社のあり方も見直すこととなった。柳生橋の本

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