3 豊鉄バス設立とバス事業の新体制101愛知万博直行バス「EXPOライナー豊橋」運行開始表浜線伊古部行き小型バス(表浜線は豊橋駅前-野依間に路線を短縮して三本木線に名称変更した)愛知万博輸送バス事業の再建へグループ再生計画もようやく終盤を迎えた頃、いよいよ多客輸送の機会が訪れた。県内のビッグイベント「愛・地球博」が開催されたのである。当社は、開催期間の平成17(2005)年3月25日から9月25日まで185日間、豊橋・豊川から愛知万博長久手会場へ直行する「EXPOライナー豊橋」を運行した。この増収機会を確実に掴むため、利用促進と運行体制をグループ挙げて万全に整えた。必ず座れる予約制として、予約状況に応じた続行体制で臨み、PRも積極的に発信した。この結果、期間中に当初予想を超える約9万人を輸送した。期間輸送では大きな収入となったが、すぐに抜本的なバス事業再生に取り組まなければならなかった。路線バスはマイカー型社会の定着や、少子高齢化などによって輸送人員の減少に歯止めがかからず、昭和50年代からは慢性的な赤字体質となっていた。バス事業の再建が当社の最重要課題となったため、平成17年8月24日に愛知県バス対策協議会に対して、当時の補助制度では路線維持ができない11路線の撤退を申し出た。撤退路線は広範囲に及ぶ大きな規模となったが、同時に路線再生策も検討した。平成18年10月1日、前年の申し出をベースとして、路線の統廃合や、経路変更による利便性向上を主眼としたダイヤ改正を実施した。例えば、新豊線はショッピング
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