豊橋鉄道では、豊鉄グループ全体で健康経営の推進・労働衛生管理のレベルアップに向けて取組を進めています。安全輸送・安定輸送のためには、従業員がいきいきと働くことができる健康づくり・環境づくりが欠かせません。お客様に安心して利用していただける移動手段を提供するために、従業員の健康増進は最重要課題と捉え、積極的な取組を行っています。

≪取組の一例≫

１．豊鉄グループ安全衛生委員会の実施

　豊鉄グループ全体の労働衛生管理のレベルアップとグループ会社間の情報共有、健康増進施策の審議等のために、毎月豊鉄グループ安全衛生委員会を開催しています。各社の安全衛生管理担当者や労働組合、産業医や保健師も出席し、豊鉄グループの労働衛生管理のベースとなっています。

２．健康診断

　当社ではグループ会社も含めて健康診断は全員受診をしています。
また、35歳以上の従業員は法定健診の代用として、人間ドックまたはミニドックを選択して受診します。
人間ドック・ミニドックは会社が費用補助を行っており、40歳以降は5年毎に人間ドックを無料で受診できる体制を整えています。また、複数の医療機関で受診できる体制を整え、従業員の受診に際しての利便性にも配慮をしています。
なお、健康診断後のフォローアップも積極的に行っています。

３．がん対策

　35歳以上の従業員は、定期健診の代用として人間ドックまたはミニドックの受診を義務化しており、胃がん、大腸がん、肺がん等の各種がん検診に対応しています。40歳以上の女性では、2年に1回、人間ドック・ミニドック受診時に乳がん・子宮がん検診を無料で受診できる体制を構築しています。
また、40歳未満の女性では2年に1回子宮頚がん検診を無料で受診することが可能です。

４．健康相談・保健指導

　豊橋鉄道には保健師が常勤で在籍しており、常時健康相談・保健指導に対応しています。健康相談・保健指導は豊鉄グループの従業員なら誰でも利用することが可能であり、必要に応じて産業医や医療機関、公的機関への橋渡しをしています。
また、健診医療機関とも協力し、特定保健指導の実施にも力を入れています。

５．感染症対策

　豊鉄グループでは全従業員に対してインフルエンザワクチン接種費用の全額補助を行い、インフルエンザの蔓延を防ぐことで安定輸送につなげています。
加えて、新型コロナウイルス感染症への対策として、「感染予防の基本動作」として「流水による手洗い・マスク着用・身体的な距離の確保」を励行しており、体調不良者や濃厚接触者、感染者に対する対応もマニュアル化して運用しています。加えて、事務所・車両の消毒、換気も随時実施しております。対応に当たっては、保健師が随時相談を受け付けています。

６．健康に起因する輸送障害防止のための対策

　当社では運転取扱いに関わる従業員に対して、以下の検査を計画的に実施し、要精検者へのフォローアップ及び精密検査費用の全額補助を行っています。

対象者	検査
運転士、運転取扱者全員	睡眠時無呼吸症候群（SAS）スクリーニング検査
40歳以上運転士等	脳MRI検査
55歳以上運転士等	冠動脈カルシウムスコア

７．地域・職域連携の推進

　より広域的・長期的な健康増進の視点から、行政と連携して健康増進施策を実施しています。
　１）行政の事業・イベントへの参加、研修実施
　　・企業対抗ウォーキングチャレンジマッチへの参加（毎年）（豊橋市）
　　・ゲートキーパー研修の実施（令和2年度）（豊橋市出前講座）
　　・糖尿病性腎症重症化予防事業の共同実施トライアル（令和３年度～）（豊橋市）
　　・認知症サポーター養成講座・ONEアクション研修の実施（令和3年3月～）（愛知県・豊橋市）
　２）協議会等への出席（当社保健師）
　　・東三河南部医療圏地域・職域連携推進協議会（愛知県豊川保健所）
　　・東三河南部医療圏地域・職域連携推進ワーキンググループ（愛知県豊川保健所）

８．健康経営に関する取組の発信

　健康経営の普及を目的に、当社における健康経営の取組みを社外に発信しています。

　（令和元年度以降の発信）

	発信機会	テーマ
令和元年10月	令和元年度健康づくり指導者セミナー （企業コース）	企業から学ぶ健康経営取り組み事例
令和２年10月	東三河糖尿病・透析予防協議会2020	交通事業を主体とする企業グループにおける糖尿病予防の取組み
令和３年12月	第31回日本産業衛生学会全国協議会 産業看護部会シンポジウム	豊橋鉄道（株）における地域・職域連携の実践 ～切れ目のない健康支援を目指して～
令和４年２月	認知症サポーター活動事例紹介研修会	豊橋鉄道株式会社における認知症サポーターの取組紹介
令和４年３月	認知症まちづくり報告会	認知症の方が安心して利用できる鉄道を目指して

≪社外評価≫

１．健康経営優良法人（中小規模法人部門）

　豊橋鉄道および豊鉄バスでは、労働衛生管理への積極的な取組が認められ、健康経営優良法人に2017年から継続して認定されています。また、健康経営優良法人2022で、グループ会社の豊鉄バスではブライト500に認定されました。（外部サイトへ）
今後も健康経営・労働衛生管理のレベルアップを図り、従業員がより健康でいきいきと働くことができる企業を目指します。

２．健康宣言優良事業所（銀賞）

　全国健康保険協会愛知支部より、平成28年度から平成30年度の3年間、健康宣言優良事業所（銀賞）の表彰を受けました。
豊鉄グループでは協会けんぽの各種制度を活用し、健保や健診機関と連携して従業員の健康管理にあたっています。